社会人、こんなはずじゃなかった話
これは #FSAEJ2020Advent20 で学生フォーミュラ経験者によって12/1から12/25まで1日ずつリレー形式で記事を書くものになります。
昨日の記事はYSN先生のこちらになります。
今回がトリとなりますが、特段すごいものではないので暇な人は見ていってください。
内容は「サルでもわかるNVの話」と迷いましたが、それは来年かな…
=目次=
1. 自己紹介と今回の記事について
どうもこんにちはsoyaといいます。
ふと思い立って「エンジニアとして人生を送るうえでの環境」 について仕事の面とプライベートの面から大学時代に思い描いていた像との違いを記事にします。トリになってしまったのは書こうと思った時にはここしか枠がなかったためです(笑)大したことない内容ですが、軽い気持ちで読んでくださいね。
これから就職する人や転職を考えている同期くらいの人、単純に興味がある人の参考になればいいなと思います。
若手なりに感じたことを素直に書いていくつもりですが、まだペーペーなのであまり突っ込まないでいただけると幸いです。
2. 経歴と進路
まずは自分について、
某中堅大学の中堅チームで学生フォーミュラをやって15~18年の大会に参加していました。(メインは17年)
担当は足回り、パッケージング、プレゼン、デザインなどです。目立った成績は同期二人が頑張って取ったコスト3位くらいで僕自身はあまりすごいことはできませんでしたが、先輩や後輩とうまくチームを回して引き継ぎもやって教育もやれて、他チームとの交流もあって、自分も成長できてすごくいい経験でした。(ウルトラざっくり)
引退してからは大学の自動車系の研究室で1年研究っぽいことをして(ここで車両運動は結構勉強できましたね)、その後は某メーカーに入りました。
学生フォーミュラの活動ではいろいろな縁に恵まれて、今の仕事もできています。人とのつながりはとても大切ですね。今はコロナの影響でそこが一番難しいとはい思いますが。
周りの人たちのおかげで大学四年間は最高に面白かったです。
3. イメージしていた社会人生活
そんなこんなで社会人になるわけですが、やはり誰しも未来の自分をイメージしながら進路を決めると思います。当然私もそうですが、どんなイメージだったか…
ざっくりとですが
ルールが多くて、資料などはかっちりしていて、上司からはあれこれ指示を出され、ちょっと間違えれば怒られ、レーシングカーを作る(学F)ほどは面白くないだろうな…
こんな感じでした。それでも好きなものを作ることがギリギリモチベになるだろうと考えてました。
皆さんはどうですかね?
こういうネガティブに対して給料をそれなりにもらえてプライベートでは趣味や好きなことに自由に使える。平日は苦しくて休日は天国のような生活を想像していました。
これは研究室やバイトなど、狭い”村”の中から会社という全く別の”村”をうわさ話ベースでイメージしていたせいですが、案の定全然当たりませんでした。
そりゃ当然です。
この時点では趣味に全振り人間だったので、寮に入っていろいろ車をかったりカメラを買ったり、たくさん遠出したりという妄想もしていましたね。
将来設計とは特に考えてなくて、とりあえず就職できたし成り行きでなんとかなるでしょって思っていました。結婚はそのうちしたかったけどそこまで強いこだわりがあるわけでもなく独身貴族ならそれはそれで楽しいだろうなという考えでした。
4. 実際の社会人生活 ~仕事編~
じゃあ実際はどうなのよ、どういう環境で働いてるのよ。っていうところを話していきたいと思いますが、あくまで私の例であって。会社や部署によって環境は千差万別ということを前提に聞いてください。
私の仕事は実験エンジニアで担当は振動騒音、俗にNVとかNVHとか言われています。本当は学F現役勢が全く知らないであろうNVのことについて書こうかと思ってましたが、誰も興味なさそうだったのでやめました(笑)僕も大学時代はこれっぽっちも興味なかったです。(めっちゃ面白いよ)
まずはざっくり一日の仕事を紹介します(代表的になるように脚色はしてありますが)
- 朝:だいたい9時すぎに出社
- メールチェックやto doリスト整理
- 試験があれば進捗を確認、データが正しいかチェック(以前のレベルとの比較や狙いの傾向が出ているか)
- あわよくば試験をしている車に乗りに行く(官能評価が非常に重要視されているためです)
- 昼:食堂にメシ(そんなにおいしくない)⇒歯磨きして15分昼寝
- CAEでの性能評価(条件振って解析したり部品形状変えてみたり)
- よくわからない使用や性能をグループメンバーに相談、あーでもないこーでもない言ってやり方を考える。
- ずっとPCに向き合ってると疲れるのでグミを買いに行く
- グミ食べながらデータ整理、設計担当に報告するための資料を作る
- 大概グループメンバーからあれやってこれやってとかあれこれ教えてみたいな雑務が降ってくるので手早くこなす
- 思うような解析結果が出ないので明日の自分に丸投げして帰る
ちなみにデスクはこんな感じ
印象はどうでしょう?
僕は今こうやって振り返ると思ってたよりかなり自由な環境で仕事してますし、仕事は相当面白いです。上司から指図されることはほとんどなく、ある程度決まったタスクの中で自分の裁量でできます。よく言えば自由、悪く言えば放任といったところですが、OJTや教育がしっかりしていることもあって仕事やコミュニケーションで困ることはいまのところありませんね。
自分で試験を計画して取得したデータから対策を考えてまたテストをする。実感できる効果がいつも出るわけではないものの、わかると非常に面白くて癖になります。学生フォーミュラでいうとデザイン審査を延々やっているような感じです。デザイン審査で性能をどうこう考えるのが好きだった人は設計よりも実験が向いているかもしれません。逆に学生フォーミュラで全体の日程や動きを取り回しつつコストを考えて最善の選択をしていくマネジメント的なことが好きだった人は設計向けかもしれません。僕の勝手な印象ですが…
学生フォーミュラみたいにいろんなことをやるわけではなくどこかに特化することになるので自分の適性とやりたいことを見つけられれば仕事も楽しくできます。僕は月曜の朝会社に行くこと自体は全く苦じゃないです、朝は眠いから嫌いだけど。
仕事と適性がハマるとモチベーションもでてくるし働きやすいです。僕はかなり運が良くて恵まれていることもわかっていて、こういう人間ばかりではないとは思いますが一つの体験としてこれから就職の人たちの希望にでもなれればいいなという感じです。就活してると悪い噂ばっかり耳に入ってきますからね。
もうひとつは思ってたよりも組織の改編や業界の動きが速いということ。100年に一度の大変革期とか言われてますが、この流れについていきつつ自分の成果も出したり組織の中でうまくやっていくことはけっこう大変です。どこでも状況は同じかと思いますが、目まぐるしく環境が変わる中でストレスがある人も多いように見えます。みんなで頑張りましょう()
5. 実際の社会人生活 ~結婚編~
さあそしてプライベートについてですが、ここが一番の誤算でした。 (このネタを読みに来た方お待たせしました!)
見出しの通りですが、僕は社会人二年目で結婚という選択をしました。今は結婚して半年、嫁は諸事情あって専業主婦やってます。
確かに結婚はいずれしたかったですが、情熱を注いできた車やカメラなどの趣味を一時的に捨てて、嫁を完全に養うという判断は頭の片隅にもなかったです。
お前…変わっちまったな…(by大学生のsoya)
社会人なりたてのときは2.5V6の某愛車であちこち出かけたりしていましたが、そのうち地元で彼女ができました。昔からの友達ではあったものの就職して遠くなってからでしたのでしばらく遠距離を続けていました。しばらくして同棲という話がちらほらできたころには先の人生設計もしないとなとは思っていました。けれども僕に結婚を決めるほどの決断力もなくなんとなく明言は避けていました。
そんなタイミングで彼女が体を壊したため、共働きでの同棲は厳しい状況でした。選択肢は①苦しむ彼女をそのままにして今の関係を続ける ②自分の趣味はいったんやめて結婚資金をためて養う ③遠距離するのもしんどいので別れる というざっくり3つのルートがありました。
ここから②を選ぶわけですが、理由はいろいろあります。それは仲良くなって飲み会の時にでも話しましょうw
でも一番の理由は彼女に一緒にいたいといわれて断る理由がなかったからですかね。
ちょっと恥ずかしい話になりましたが、こうして結婚を決めたのが社会人1年目の後半ここから車を変えたりいらないものを売ったり、食費を切り詰めたり、急ピッチで結婚をするための資金を貯めました。具体的にはプロポーズにかかる費用と引っ越し費用ですね。そして半年後には新婚生活がスタートしました。
最初は一人分の給料でやっていけるかもわからなかったですが、家賃補助が多少出ればなんとか二人で暮らしていけます。奥さんが毎日献立考えて手料理作ってくれたり、生活費をやりくりする手伝いをしてもらっているのも大きいですが、社会人2年目でも嫁一人なら養える!!!という結果ですので、皆さん参考にしてください(笑)
車は660ccに変えて通勤手当もでるので、そういう趣味にかけるお金を減らすことで今は割と普通に二人で遊ぶくらいの余裕はできています。コロナの影響もありますが結婚してからは家の居心地が良すぎて家でばっかり遊んでます。最近はゲーム見たりhol〇liveの配信見たりPCいじったりして引きこもってますね。まあこういう生活もアリ
なにより寮じゃない自宅があってご飯作って帰りを待っててくれる素晴らしい奥さんがいるだけで仕事の活力にもなるし、精神的な安定度は段違いです。
振り返ると大学時代に想像していたほど寮暮らしは快適ではなかったです。風呂やトイレは共同で廊下はプライベート空間ではないし、部屋は狭いし換気扇はうるさい。(換気扇の音が気になるのは職業病)たしかにお金はかからないけどそれ以上に暮らしててあんまり楽しくなかったです。個人差はあると思いますが僕は自宅はプライベート空間であってほしいのでわりとストレスでした。それに比べて案外新卒の給料でも結婚はできてしまうということは全くイメージつかなかったですが、そういう例もあるということを覚えておいてください。会社の同期でもこれくらいのタイミングで結婚する人は一定数いてそんなに珍しい感じもなかったです。そしてこれをみて結婚いいなと思ったそこの君!今からでもいい相手を探しましょう。応援してます。
知りたいこととかあればTwitterとか、界隈の飲み会に出没したりもするので声かけてみてください。ここには書ききれないこともたくさんあるので!
6. 今思ってること、まとめ
仕事に関してはいい意味で誤算とギャップがあったので楽しくやれています
が、これに甘んじることなく専門性を磨いたり人間関係作っていかないと後から痛い目を見そうなのでこつこつ頑張っていきます。
プライベートはまさか自分が結婚なんてと思ってました。すべてを捨てる気で新婚生活に突入しましたが、これも今は楽しくやれています。養う責任や苦労はもちろんありますが、一人じゃないのがこんなに心強くて活力になるとは思いませんでしたね。いい夫婦関係でいられるように仕事以上に頑張らないといけないとは思っています。
住めば都という言葉がありますが、自分が決めた環境に自身の選択で身を置いてしまえば 案外どんなところでも楽しめるのかなと思います。僕の考えが万人にとって正解ではないので、参考でも反面教師でも皆さんが人生設計をする際のベンチマークにしてもらえれば幸いです。
こいつでも結婚できるなら俺でも大丈夫やろ!みたいな感じで
以上、拙い文章でしたが読んでいただきありがとうございます。